出演者:原田 裕一 さん
未来の担い手「武蔵村山青年会議U40」とは、
武蔵村山の市民から委員を募り、そこから抽出された見解を市政に反映させようとする中で、とりわけ『U40(=Under40)』と示しているように20歳~40歳の「若い」年齢層に限定しているという、武蔵村山市が近隣の地方公共団体に先駆けて立ち上げた取り組み。
当時近隣にはないこの取り組みに惹かれ、率先して参加されたのが今回ご紹介する、産業カウンセラーの原田裕一さんです。
原田さんは、地方公共団体の保健衛生部門において業務に従事され、任期である平成24年10月~平成26年3月の間、U40に積極的に参加。また、今年4月からは武蔵村山市 第四次長期総合計画 後期基本計画に関する市民懇談会の委員をされているなど、積極的に市政に思いを馳せ、そして実際に活動をされています。
『長期総合計画』は、市の施策の根本であり、市民懇談会の意見は審議会を通して市長の元へと届きます。つまり、私達委員が会議の場で伝えたことが市政に反映される可能性が大きいのです。
「月に1回、会議時間は2時間程度と制約のある中での議論なのですが、提案したい事・伝えたい事はたくさんあるので積極的に発言することを心がけています!」
まちを良くしたい…そんな思いが人一倍、原田さんからは感じられます。
『産業カウンセラー』とはどんなお仕事なのでしょうか?
「ひとの『こころ』のマッサージ師であると同時に、企業という『しくみ』のマッサージ師とでも言いましょうか。ひとの話を聴いて気持ちをほぐしたり、また、仕事のしくみがひとのこころに影響を与えている面があるので、経済情勢、労務・人事管理、安全衛生の観点から積極的に企業に働きかけ、企業内のしくみが上手く機能するような専門的なアドバイスをしていく、コンサルタント的な役割も果たす仕事と考えています。」
「『企業は人なり』とよく聞きますが、私はそれに『そして、ひとは心なり』と続けたいと思います。ひとの『こころ』が『まち』をかたちづくっているのだから、ひとのこころに寄り添うこと=『まち』をつくることの助けになる、と信じています。」
ひとのこころに寄り添う…
ではその為に心がけていることは?
「『ありえない』というのはありえない」
相手をひとつの人格として尊重することが大切で、どんなに荒唐無稽なことを相手が思っていても、それを否定せず、そのひとが『感じたもの』として受けとめる。それを否定したところで、相手が「思った」事実は消えるわけではないので。また、自分の興味だけで質問したり、相手の話をさえぎって答えや意見を押し付けたりせずに、最後までしっかりと話を聞くこと。それだけでも半分は役割を果たしたといってもいいほどに重要なことだそうです。
これを「傾聴」というそうです。
「『話を聞いてくれてありがとう』『気持ちが楽になった』と言われるとやっぱり嬉しいですよね。」
自分の考えを乗せすぎてはいけないし、客観的になりすぎてもいけない。まさに相手のこころに寄り添った応対を心がけてらっしゃるようです。
産業カウンセラーの資格を持った原田さん。
今度は、より専門的にアドバイスできるようになるべく、社会保険労務士の資格を取ろうと挑戦しています。ゆくゆくはしっかりとした自分のオフィスを持ち、ひとの助けとなり、まちを良くしていきたい。そうした目標に近づくためにも重要なのは、産業カウンセラー養成講座で知り合った仲間の存在だそうです。
「たまたま一緒のクラスになった仲間ですが、いろいろと情報交換できたり、同じ志をもった仲間ならではの話ができたりするのは、とてもありがたいと感じます。」
趣味は読書や街歩き。また歴史に興味があることから神社・仏閣に行くことが好きだそうです。思い入れある神社は靖国神社…実は大学生の頃から能の仕舞と謡をやっていて、靖国の舞台で舞ったこともあります!
仕舞の動きは若さではなく経験。経験を積むほどに動きに磨きがかかってくるそうです。
能の仕舞の際に使用する扇 能の台本
カウンセリングもまた然り。
最近では心理学に今まで以上に興味を持って、多くを学んでいらっしゃいます。カウンセリングの方面でも、またシティプロモーション=「情報戦略」と考えた観点からも心理学は大きく関わっているからだそうです。
ここでもやはり『ひと』と『まち』を常に考えていらっしゃるのだと感じました。
参考資料
報告書「武蔵村山市を“知る”(U40からの提案)」http://www.city.musashimurayama.lg.jp/dbps_data/_material_/localhost/0101hikou/02kouhou/kaigi/houkoku.pdf
聞き手:宮﨑、中村
カメラ:宮﨑
記 事:中村