Bilief - 理事長所信
社団法人立川青年会議所
2011年度理事長 松浦 孝治

自らを磨き まちのリーダーとしての資質を高め
変革の時代に対応した能動者として
社会に貢献しよう
すべては笑顔のために・・・

■はじめに

我々、青年会議所が目指す「明るい豊かな社会」とは笑顔が溢れ、誰もが幸せに暮らす社会なのではないでしょうか。しかし、 現在の日本には、少子高齢化による人口の減少、世界中で起きている異常気象、成熟しない日本の政治問題や金融不安などの問題が山積し、 先の見えない閉塞感が漂っています。しかし、そんな今だからこそ、改めてそれぞれの時代を生き抜いた先人たちの精神や知恵に学び、 未来を担う子どもたちに胸を張って引き継げる社会を築くことが、現代を生きる私たちの責務です。私たちは、一人の人間として、 このまちで生きる青年として、一時的な社会情勢や偏った情報に惑わされることなく、強さとたくましさを身につけ、 まちを愛する心を持ち、率先して行動しなければなりません。

■今、種を蒔くとき

私の生まれた1971年からの5年間の出生数は200万人を超え、私はちょうど、このピークである第二次ベビーブームで生まれました。 しかし、そんな勢いのある年に生まれた私は何の因果か、少子化で国が苦悩している時代に自分たちの子どもを育てる親となりました。 そして我が子が小学校にあがり、児童の少なさを目の当たりし、今後少子化を迎える時代において、 改めて青少年育成事業に取り組む必要性を感じました。

今、希望の種を蒔き、もう一度この国にそしてまちに元気を取り戻すためには、未来を担う子どもたちが難題に立ち向かっていける たくましさを持つことが不可欠です。そのたくましさを育むには「心と身体」を鍛えることに他なりません。

また、親の背中や地域社会の姿勢を見て育つ子どもは、時代を如実に映す鏡です。大人たちのモラルの低下に伴い、 それを真似ているかのように子どもたちの道徳心も著しく低下しているのが現状ではないでしょうか。しつけの崩壊などにより、 価値判断基準を見失った子どもたちに、人として守るべき道徳的価値観をしっかりと伝えていくことが、大切なことであると思います。 我々、大人も子どもたちの範となるべく、現代の忘れかけている日本の精神文化を改めて考え、大切な「心」を子どもたちに行動で 示していかなくてはなりません。大人たちが共に学ぶことも踏まえ、私たちが愛するまちの未来を託す子どもたちのために精神的・社会的規範と なる親の背中を見せる責任が我々にあります。

■国際的視野をもつ必要性

この国に生まれ、戦争がなく、平和な社会で、もので溢れた豊かな生活が続き、若者の言動に聊か麻痺しているのかと思えることが、 報道やバラエティー番組等で見受けられ、同じ日本人として理解に苦しむ事があります。私は幸運にも、様々な諸外国の青年会議所メンバーと 多く関わることができ、その中で日本人としての世界における立場を肌で感じる機会を得ることができました。もし、このような経験を 子ども時代にできていたならば世界観は変わり、人生の目標が変わると確信いたしました。立川青年会議所は全国約700箇所、 約4万名の同じ志を持つ仲間を有し、更に世界に目を向ければ100を越える国と地域に約18万人にもなる大きなネットワークがあります。 私たちはこのネットワークを活かし、JAYCEEとして、個と個との交流に留まらず、青年会議所とまちとの交流を通して、 隣人であるアジア諸国を始め、民間外交を展開できる無限の可能性を市民にも提供し、まちぐるみで共生の考え方を学び、 国際的視野を持った人材の育成を図りたいと思います。それこそが私たちが目指す恒久的な世界平和への近道だと考えます。

■持続可能な社会の実現に向けて

持続可能な社会とは、将来世代の利益や要求を充足する能力を損なうことなく、現在世代の私たちの 経済・社会を発展させ未来永劫存続し続けることだと思います。その実現には、我々が、未来への責任を果たすために主体的に行動を 起こすことが求められています。その切り口として、未来を担う子どもたちが「自分たちの住んでいるまち」について考え、 このまちの様々な問題を検証し、持続可能な地域の未来として時代に合ったまちの魅力を新たな価値として発信をしていくことが必要だと 考えます。

持続可能な社会を構成する重要な要素である環境問題は、今、地球全体にとってまさに瀬戸際の状況であることは論を待ちません。 地球温暖化による異常気象がもたらす災害が各地で頻発し、人々の暮らしを脅かしています。今のままでは、自然の生態系が崩壊し、 今後の食糧の確保も心配しなくてはなりません。その様なことからも私たちの世代にはより一層、生物多様性を考慮し、美しい地球を 守っていく責務があります。まず、着実な一歩を踏み出すために、市民一人ひとりの生活に直結した問題であることを啓発し、 環境や社会システムを今一度見つめ直しましょう。

■組織による会員拡大

全国的に会員数の減少が叫ばれる中、我々、立川青年会議所も例外ではありません。会員数の減少は予算規模の縮小から事業規模の 縮小へとつながり、青年会議所の社会における存在感をも失いかねない重要な問題だと考えます。そして、青年会議所は何よりもマンパワーが 活動の基盤であり、高い志を掲げ、このまちの発展に寄与すべく活動を展開していくには、新たな同志の存在は必要不可欠です。 会員拡大は重要且つ、喫緊の課題であるという意識を全メンバーで共有し、全メンバーの総力で推進していきましょう。 そのためにはメンバー一人ひとりが自分達の活動についてきちんと理解をし、各々誇りをもって事業に取り組み、 自然と拡大に繋がる様な環境にしていかなくてはなりません。また、青年会議所には志を同じうする仲間がいます。 そこから真の友情を構築していくには、事業を通じて共に汗や涙を流すことも重要ですが、相互理解を目的とした時間の共有も重要な要素で あると思います。また一年を通して様々な活動を展開していくには、家族の理解は欠かせません。メンバー間の相互理解や結束を高め、 家族の理解や協力を得られるような機会を創出して参ります。

自らが率先して、地域とそこに住む人のために・・・

そんな純粋な「心」と行動力があれば人が変わりまちが変わり日本が変わる

必ずや笑顔が溢れ誰もが笑って幸せに暮らす社会は実現すると信じ

二度とない人生だからこそ志を高く持とう

時代をきりひらくのは我々青年の使命です

今ここに立ち止まることなく、みんなで前進していきましょう