第940回例会「世界を知ると人生の可能性が広がる」体験レポート

共感リレーション構築委員会の秩父あぐりです。

 今年のGlobalPartnership委員会では何をテーマにJC運動をするのだろう。事前告知で大学の教授をお呼びしてSDGsについての講演を行うと聞いてはいましたが全く頭の中に入っていませんでした。教養の無さをアピールするようで恥ずかしいですが、横文字使えるようになったらかっこいいかなあ、何かすごいことを勉強できるのかな、新聞とかテレビのニュースがわかるようになるのかも知れないなあと薄ぼんやりとした気持ちで当日を迎えました。

 2017年3月18日【土】14時30分より第940回例会「世界を知ると人生の可能性が広がる」が開催されました。講師の蟹江先生はとてもわかりやすくSDGsについて教えて下さいました。

 SDGs(持続可能な開発目標)とは「国連が定めた2030年までに解決すべき17の目標」のことです。英訳はSustainable(持続可能な) Development(開発・発展・成長) Goals(目標)です。国連に加盟するすべての国は、2030年までに、貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和的社会など、持続可能な開発のための諸目標(SDGs)を達成すべく力を尽くすとしています。そしてこのSDGsは発展途上国だけでなく、先進国も区別なく世界中の全ての国と人に適用されます。日本も勿論国連に加盟していますので適用されます。SDGsは日本政府としても推進本部を立ち上げ、各地域でも取り組みが始まってきているようで、企業においてもSDGsを企業戦略として取り組んでいこうという動きもあるようです。 17の目標は先生のパワーポイントで国連が作っているイラスト入りのアイコンを見ながら教えていただきました。

 この17の目標を理解した上で私達は「何をやるのか?」「何を目指すのか?」を考えなくてはいけません。まず世界の問題は複雑に絡み合っていると先生は説明して下さいました。例えば気候の変動の影響は水害やヒートアイランド現象や農作物の不作引き起こします。水害は例えば日本でも先日大雨で河川が決壊して大変な被害にあった地域がありますね。そこで起きることは雇用の喪失そして貧困である人はさらに貧困になります。雇用の機会を得ようと生まれ育った地方を出て、都市へ人が移住すれば、地方と都市部の格差の拡大・貧困の悪化が生じます。「格差の拡大」や「貧困」問題は日本でも最近よく聞かれることですね。貧困の悪化が招くのは世界では「テロ組織への勧誘」問題です。このように一つの「気候変動」が生じたことにより世界全体で問題は連鎖して生じており、その結果平和が乱されることも生じています。
 また戦後の1950年より人間の経済活動はさらに活発化しており地球のシステムは変化しています(オゾン層の破壊、メタンガス、二酸化炭素、森林の消失、等々)今までの成長パターンでは地球はもたないと先生はおっしゃいました。私達で具体的な行動を起こして行かないといけないと強く感じました。


 最後の質疑応答ではJCのメンバーより「私達が身近でできることは何ですか」との質問がありました。蟹江先生は「ある人はトイレに行ったら全ての蓋を閉めて回ります。そうすることで大きな節電(エネルギーの無駄使いを防ぐ)になるのです」とおっしゃっていました。具体的な数字もおっしゃっていましたが失念してしまいました。でも、とても印象に残っており、本当に身近な一歩が踏み出せることなのだと実感しました。 日本に暮らしていると災害が起きてもすぐに復旧でき、できなかったとしても国や自治体によってすぐに手が差し伸べられて、私達が直接手を差し伸べなくても何とかなってしまうことが多いです。また、災害そのものの悲惨さに注目をしますがその原因となる気候変動やそれを防ぐ行動を起こすことに対して自分ごととしてあまり捉えていませんでした。


地球を守るために、世界全体でSDGsを達成するために、今私達がすべきことは何だろうか、それをこれからのGlobalPartnership委員会の事業で学んでいく予定です。SDGsを自分ごととして考えられるようにと様々なプログラムが準備されているようです。皆さんと一緒に学ぶことを私自身とても楽しみにしています。

GlobalPartnership委員会 山口幹夫幹事 にインタビュー

-今回の例会までどんな準備をしてきましたか。
山口:今回取り上げようとしたSDGsというテーマが比較的に最近国連で掲げられた目標であったために、最先端の知識を持っている団体を探し、そこの担当者を通じて講師を探しました。
 事前に、別の講演会でお話を聞かせてもらって、今回の講師(蟹江教授)に講義をしていただきたいと思って、お話をしたところ、地元国立(くにたち)高校出身ということもあり、快く引き受けてくださいました。

-例会をやってみて大変だったことは何でしょうか。
山口:比較的難しいテーマであったので、どのようにして多くの方に興味を持ってもらえるかについて色々議論しましたが、それをまとめて一つの形にすることは非常に大変でした。

-例会をやってみて良かったことはあるでしょうか。
山口:SDGsについてJCをきっかけに調べ始めた矢先に、新聞やTVで取り上げられ始め、これから盛り上がっていく内容だと感じたこと、また自分一人では出会うことができないだろう幅広い人々との交流を体験できたことです。 例会自体の成果としては、参加いただけた皆様に、今までと違った考え方や、世界の人々が掲げる目標を知ってもらえたことだと思います。

-例会にて失敗してしまったことはあるでしょうか。
山口:中学生がメインターゲットだったのですが、3月の3週目の土曜という日が多くの中学生にとって非常に忙しい時期だということを事前にもっとリサーチしていれば良かったので、その部分の甘さが問題だったと考えています。時間や自分の仕事など制約のある中でのJC運動ですので、タイムマネイジメントがしっかりできなかったことで、動員にかける時間が十分ではなくなってしまいました。 JC運動では締め切りというものが本当にシビアなので、準備期間に対しての意識をもっとしっかり持たなくてはと反省しました。

-今回の例会で新たにチャレンジしたことはありますか。
山口:私は今年が2年目ですので、外部の人に対して、公益社団法人立川青年会議所のメンバーとして話す機会は少なかったですが、今回の例会の準備に関しては、公益社団法人立川青年会議所の看板を背負っていろいろな人と会話をしました。 組織を代表して話すというのは、自分の会社での立場とまた違った緊張感があってやりがいがありました。

-例会を通して自分自身にどんな変化がありましたか。
山口:より主体的に動こうという意識になりました。また、JC運動では様々な立場を経験できるので、自分に足らない部分に、色々気が付かされました。 その足りない部分を少しずつ改善していこうとしているので、間違いなく自分の成長につながっていると思います。

-次回5月13日【土】にLearning1体験学習が予定されていますが、どんな事ができるといいでしょうか
山口:自分以外の立場になって考える事、それがポイントだと思っています。 そこのスタートラインに立つことで、自分の住む街や、現在の環境など様々なものが違って見えると思います。 そういう考えができるようになる機会になればいいと思っています。

-本日はお忙しい所、インタビューにお答えいただきいただきありがとうございました。

レポーター:共感リレーション構築委員会

秩父 あぐり